みたかマロン動物病院ブログ BLOG

誤飲誤食と中毒について☠

こんにちは!

愛玩動物看護師の菅野(かんの)です。

開院してから早3ヶ月…この間に誤食のお話がちらほら来ております!

というわけで、本日は誤食と中毒※についてまとめてみました!

※中毒とは有害物質を飲み込んだり、吸い込んだり、皮膚や眼、または口や鼻などの粘膜に接触したときに生じる有害作用のこと!!

誤食すると中毒になるもの!!
 

【鉛✏】

ペンキやバッテリーに含まれています。

胃腸炎症状と神経症状が起きます。
 

【エチレングリコール🧴】

不凍剤や洗剤に含まれます。

甘味があるため、舐めてしまうことが多いと言われています。

初期には神経症状(嘔吐や運動失調)、次に心肺系の障害、腎不全を起こします。 

【有機リン酸塩】

殺虫剤に含まれます。

さまざまな程度の神経症状が起こります。 

【クマリン🐭】

殺鼠剤の成分の一種です。

止血を抑制するため、中毒動物は出血傾向となります。 

【メチルキサンチン☕】

テオブロミン、カフェインなどを含む物質の総称。

チョコレートや茶に含まれます。

嘔吐、下痢、不整脈、高体温、筋けいれんなどが起こります。 

【タマネギ🧅、ネギ、ニンニク🧄、ニラなどのネギ科】

そのものだけでなく、煮汁、エキスもダメです🙅‍♀️

嘔吐、下痢、血尿、黄疸、頻呼吸、貧血、心不全、肝不全などの症状。

アリルプロピールジサルファイドという物質が、犬猫の赤血球を破壊し貧血を起こします。

多くは摂取して数日後に症状が現れます。 

【スズラン、チューリップ🌷、ユリ、ヒヤシンス🪻などのユリ科】

嘔吐、下痢、血尿、黄疸、頻呼吸、貧血、心不全、肝不全などの症状。

強心配糖体、コンバラリン、コンバラトキシンという物質が含まれており、これが原因となります。 
 

【あんずの種、さくらんぼの種🍒、すもも(プラム類)、ももの種🍑、りんごの種🍎】

含有成分アミグダリンが体内で有害物質の青酸(シアン化水素酸)になります。

これが、嘔吐、痙攣などの症状を引き起こします。 

【タバコ🚬】

流涎、嘔気、嘔吐、眩暈、血管収縮、血圧上昇、呼吸困難、知覚障害、煙による気管支炎、死亡などの症状。

ソラニンアルカロイドという物質が引き起こします。 

【ヒガンバナ(全草)💐】

皮膚接触では皮膚のかぶれ

経口接種では嘔吐、腹痛、下痢、流涎、中枢神経麻痺、死亡

などの症状。

ヒガンバナ科のリコリン、ナリシポエチンという物質が引き起こします。 

 

【スイセン(鱗茎)💐】

嘔吐、血圧低下、時に下痢、胃腸炎、血圧低下などの症状。

ヒガンバナ科のリコリン、ナリシポエチンという物質が引き起こします。 
 

【アスパラガス類】

吐き気、腹痛、痙攣、ふるえ、心臓呼吸器または腎臓に障害などの症状。

クサアスギカズラ科の微量のアルカロイドが原因となります。
 
  

【ほうれん草🥬

ほうれん草に含まれるシュウ酸により、膀胱、尿管、尿道に結石ができる恐れがあります。
 

【アロエ類🪴】

含有成分のバーバロインにより、下痢、腎炎などの症状が出ます。 

【ピーナツ🥜】

肥満、糖尿病、腎臓病、結石(泌尿器症候群)などの症状が出ます。 

【マカデミアナッツ】

無気力、嘔吐、異常な高熱、筋硬直、ふるえ、心拍の増加などの症状が出ます。 

【卵白🍳】

生の卵白を食べると水溶性ビタミン(ビオチン)が欠乏します。

加熱して摂取すれば問題ありません。 

【アボカド🥑】

アボカドに含まれるペルシンという成分が問題となります。

犬猫は嘔吐、下痢などの胃腸症状。

鳥類は循環器に障害を起こします。 

【生のイカの内臓🦑】

ビタミンB1を分解する酵素が含まれています。

猫が生のイカを食べると、急性のビタミンB1欠乏症を起こし、ふらついて歩行困難となることがあります。
 

【キシリトール】

食べると低血糖や肝不全が起こります。
 

【ブドウ🍇】

レーズンも該当

食べると腎不全になります。  
 

【チョコレート🍫】

チョコレートやカカオに含まれるテオブロミンで、消化器症状が起こります。 

【生魚🍣】

生魚の中にあるビタミンB1分解酵素により、神経症状(腰ふらなど)が起こります。

加熱すればビタミンB1分解酵素は失活するので安全です。 

【アワビ、トリガイ、サザエ、トコブシなど🐚】

猫に与えると光過敏症※になります。

ピロフェオホルバイドαという成分が含まれており、これが原因となります。

また、貝毒が多い3〜5月は特に注意が必要です。 
 
光過敏症とは?

 日光に当たることで皮膚に炎症や痒み、場合によっては壊死することもある。

上記のものを食べてしまった場合は、動物病院に相談し診察してもらうようにしてください!

人が美味しく食べられるものでも、わんちゃんねこちゃんにとっては毒であるものも多数あります。
 

美味しく食べているものをわんちゃんねこちゃんにお裾分けしてあげたいと思うかもしれません。
 

しかし、できる限りわんちゃんねこちゃん用のごはんやおやつを与えることをおすすめします。
 

それ以外のものを与えたい場合は、しっかり調べて問題ないことを確認した上で与えるようにしてください。
 

観葉植物やお花も綺麗ですが、わんちゃんねこちゃんの様子を見ながら、食べたりイタズラをするようなら手の届かない場所に飾るようにしましょう。 

24時間WEB予約 どうぶつ病院ブログ タップで電話する