みたかマロン動物病院ブログ BLOG

犬の発情期について🐶

こんにちは☀

4月に入ってちらほら犬猫の交配のご相談もいただいております。
本日はわんちゃんの交配をご希望の際に、気をつけることや来院されてからの流れをお伝えします。
ねこちゃんでは話が全く異なりますので、後日また別の記事にさせていただきます😸

【犬の発情周期】
妊娠していない犬の発情サイクルは、発情前期→発情期→黄体期→無発情期→発情前期…と回っています。
犬は無発情期が長いため、人みたいに一ヶ月周期で回るようなことはなく、一年に1~2回しか発情が来ません。
なので、一回のチャンスを逃さないことがとても大切です🤔

外陰部が腫大し、出血が見られたら発情前期の始まりです。

ちなみに、発情出血のことを「生理」と表現することもありますが、人の生理とは全く異なりますので注意してください🤲
人ではサイクルが一周して子宮の内膜が剥がれ落ちて新たな準備に入る前に生理出血が起きますが、犬では発情に伴うエストロジェンというホルモンの作用によって出血が起きるのです。

話が逸れましたが、発情前期は発情出血開始から10日前後続きます。
これは個体差がかなりあり、3-4日程度で終わってしまう子もいれば1か月近く続く子もいます。
その後、雄に対して抵抗がなくなり、受け入れるようになる(許容を示すという言い方をします)と、発情期の始まりです。

発情期の3日目くらいに「排卵」が起こります。この、「排卵」がめちゃくちゃ重要なワードですので覚えておいてください📝

いつ排卵が起こったかによって交配のタイミングが決まるのと、出産予定日も排卵日から推測できるのです。

ちょっと複雑な話になりますが、犬の卵子は未熟な状態で排卵されるため、排卵後60時間くらい経って成熟しないと、精子と出会っても受精することが出来ません。

また、排卵から5日目くらいになると、子宮の入り口が閉じてしまうため外から精子が侵入できなくなるのとともに、交配を嫌がるようになります。したがって、卵子が成熟してから子宮の入り口が閉じるまでの間が交配のベストタイミングになります🔔
具体的にいうと、排卵から3-4日目です。

さらに複雑な話をすると、健康な犬の精子は雌の体内で5日程度生存することができます。
なので、排卵の少し前(雄に対して許容を示したくらいの時期)に交配をしても受胎する可能性はあります。

犬の交配適期(交配して受胎する可能性のある期間)は7日間ととても長いのです。
しかし、精子がいくら5日間生存できると言っても、時間が経つとどんどん弱まっていきます。
より的確な時期に新鮮な精子と出会わせてあげた方がもちろん妊娠の確率は高くなるので、交配をする場合は、きっちり排卵日を確認することをおすすめします。

先ほど、出産予定日も排卵日から推測すると書きましたが、犬は排卵日から64日目に出産を迎えることが多いというデータが出ているのです📄
交配適期が長いため、交配日から出産日を予測することは難しいですが、排卵日を確認しておけばおおよその予測がつきやすくなります。

【排卵日を決める時の流れ】
発情出血が確認できたら、その時点で当院にご相談ください📬📞

だいたい発情出血開始から7-10日目くらいのところで初回の来院をお勧めしています。

診察では、外陰部の様子をみたり、腟スメア細胞のチェックや血液検査で黄体ホルモンの値をチェックします🔍🔬
まだまだ排卵は先だなぁ、という結果の場合は、日を改めて再検査をするような流れになります。
排卵日が推定できたら、排卵日から3-4日目のところを交配日と決めて、いざ!という流れになります。

これに関してはまた後日記事にします🗞️

本日書いた内容はとても複雑で難しいと思いますので、ご質問等あればいつでもお気軽にお問い合わせください。ギリギリのところや排卵を過ぎてから来院された方もいらっしゃったので、交配をお考えの方はお早めにご相談いただくことをお勧めいたします🤲

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